ニュース
ニュース: 商社で相次ぐアジアの医療参入
2013-09-22
経済成長が続くアジアでは、糖尿病や高血圧などの生活習慣病が増えており、日本の大手商社の間では、医療ビジネスの拡大が見込まれるとして病院経営などに参入する動きが相次いでいます。
このうち「三井物産」は、シンガポールで生体肝移植の手術を専門に行うクリニックを今月26日に開業します。
三井物産はおととし、病院を運営するアジア最大手のマレーシアの企業におよそ900億円を出資しており、新たに開業するクリニックは、この企業がアジアの33か所に展開する病院の1つに設けられます。
アジア地域では、経済成長に伴って糖尿病や高血圧などの生活習慣病が増えており、こうした病気に対応した医療サービスの需要が急速に高まっています。
このため三井物産では、日本の先進医療をアジア各国に展開する方針で、このマレーシアの企業を通じて、中国でも総合病院を開設することにしています。
一方、三菱商事はことし7月、医薬品の卸売りを手がける中国の現地企業におよそ50億円を出資し、北京市内の病院向けに事業を始め、中国のほかの地域への拡大を目指しています。
三井物産の横山賀一医療サービス事業室長は、「アジアの医療費の総額はおよそ80兆円の規模で、年率で15から20%増えているのがこの地域の医療マーケットだ。日本の医療がグローバルに展開する機会はまだまだある」と話しています。
NHK 2013.9.22
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130922/k10014722831000.html