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ニュース:シスメックス、シンガポール既存工場を国内へ移転


2014-02-22

 医療機器メーカーのシスメックス(神戸市中央区)は21日、シンガポールの試薬工場を今年夏までに国内の別の工業地域に移転し、新工場を建設する方針を明らかにした。生産能力を現工場の最大3倍に増強。さらにドイツでも既存工場を拡大。加古川市に建設中の検査機器製造拠点が5月に完成、機器が増えるのに合わせて試薬の世界的な供給体制を充実させる。(高見雄樹)

 

アジアなど海外向けに血球分析装置の製造が伸びる加古川工場。設置台数の増加により、シンガポールでの試薬生産を拡大する=加古川市野口町北野(撮影・峰大二郎)
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アジアなど海外向けに血球分析装置の製造が伸びる加古川工場。設置台数の増加により、シンガポールでの試薬生産を拡大する=加古川市野口町北野(撮影・峰大二郎)

 医療機器メーカーのシスメックス(神戸市中央区)は21日、シンガポールの試薬工場を今年夏までに国内の別の工業地域に移転し、新工場を建設する方針を明らかにした。生産能力を現工場の最大3倍に増強。さらにドイツでも既存工場を拡大。加古川市に建設中の検査機器製造拠点が5月に完成、機器が増えるのに合わせて試薬の世界的な供給体制を充実させる。(高見雄樹)

 

 試薬は血液や尿など各種の検査に必要な薬剤で検査機器にセットして使う。世界9カ所に専用工場があり、日本では小野市と神戸市西区で生産している。

 2000年に生産を開始したシンガポールの試薬工場は、インドの工場とともにアジア太平洋地域に供給。検査機器の販売が好調で需要拡大が見込まれるため、シンガポールで既存工場を閉鎖して新工場を建てる。今夏から順次、生産能力を引き上げ、将来的に現工場の3倍程度にする。投資額は十数億円とみられる。

 一方、1993年から試薬を生産する独・ハンブルク近郊のノイミュンスター工場でも、14年度中に設備を拡大。欧州や中東、アフリカ地域での安定供給を目指す。

 同社は、赤血球や白血球の成分を分析する検査機器の世界最大手。アジアや米国での販売拡大を受け、唯一の機器製造拠点である加古川工場の近くに新工場を建設している。機器の増加により、試薬の供給力アップを急ぐ。

 家次恒会長兼社長(64)は「(災害などの際には)世界規模で試薬を融通できる体制を整え、リスク管理にもつなげたい」と話している。

2014年2月22日
神戸新聞NEXT
https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201402/0006727018.shtml